「あれから7年、生活・健康・避難・技術から福島原発事故を再考する」

福島第一原子力発電所の事故から、この3月11日で丸7年となります。事故を通じて、私たち国民は、原発が人類にとって非常に危険であることを学びました。しかし、国も大手電力会社も、あの事故がなかったかのように原発再稼働へまい進しています。事故を起こした東京電力でさえも、原子力規制委員会に対して柏崎刈羽原発の再稼働に向けた申請を出し、昨年末、規制委員会は事実上の再稼働を認めました。
他方で、東京電力柏崎刈羽原発の原発立地自治体である新潟県は、米山知事の下、技術面だけでなく、生活、健康、避難の視点から独自の検証を進めています。本集まりにお呼びした有識者の方々は、偶然、新潟県の「検証委員会」に参加されておられることからその観点からもお話しをうかがい、「福島第一原発事故とは何だったのか」を改めて考えます。

開会あいさつ
吉原毅(原自連会長)
有識者からの報告(進行:飯田哲也(ISEP))
佐々木寛氏(新潟国際情報大学教授):「原発事故における“実効性ある避難計画”はなぜ困難なのか」
木村真三氏(獨協医科大学准教授):「福島第一原発事故の放射線汚染と健康への影響」
除本理史氏(大阪市立大学教授):「震災7年の原発避難者の現状と生活再建」
田中三彦氏(科学ジャーナリスト):「福島第一原発事故の根本原因の解明――東電事故総括の非現実性」
*全体司会:木村結(原自連 事務局次長)

ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞受賞

ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞
賛同人 吉岡達也(ピースボート共同代表)

私たちピースボートが国際運営団体の一つとして活動してきたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞しました。
今回のノーベル平和賞は、まさに筆舌に尽くしがたい苦悩を体験され、それを乗り越え、核兵器廃絶のため、長く地道な努力を積み重ねられてきたヒロシマ・ナガサキの被爆者の皆さんに対して授与されたものと理解しています。

ピースボートは、国際交流を目的に行っている世界一周クルーズによって、ヒロシマ・ナガサキの被爆者の皆さんの声を、世界へと届けてきました。
この10年間にのべ200人近い被爆者の方々を約100ヶ国にお連れし、昨年ノーベル平和賞を受賞されたコロンビアのサントス大統領やキューバの故カストロ議長をはじめ各国の首脳や大臣、国会議員への申し入れを行い、同時に各国の市民、学生への証言会も行ってきています。
ICANの事務局長が、受賞後述べているように、ヒロシマ・ナガサキの被爆者の方々の世界各地での証言は、今回のノーベル平和賞受賞の直接的理由にもなった、今年7月の核兵器禁止条約の合意に対して非常に大きな役割を果たしたと確信しております。

もう一つ、この受賞において忘れてはならないのは、今、目の前に迫っている朝鮮半島での核戦争の危機です。米朝のリーダーのおよそ外交の常識では考えられない言葉と軍事行動による威嚇は、戦後最大と言っていい核戦争の危機を生み出しています。今回のノーベル平和賞の選考委員たちは、この現実の核戦争の危機を回避するための具体的な法的枠組みとして、核兵器禁止条約の批准推進に期待したのだと思います。

そして最後に、これは核兵器禁止条約に背を向ける日本政府への厳しい批判でもあるということです。
世界で唯一、核兵器攻撃によって被爆した日本。広島で14万人、長崎で7万人が一瞬にして犠牲となり、さらに生き残った方々も放射能被曝によって長年にわたり苦しみ、多く方々が亡くなっています。そのような体験を有する日本がなぜ、国際社会における核兵器禁止のリーダーシップを取らないのか?それどころか、核保有国とともにそれを阻止しようとするのか?今回のノーベル平和賞は日本の被爆者の方々への授与であるとともに、国際社会による日本政府と日本の国民の倫理観に対する、厳しい問いかけでもあるのだと思います。

日本はヒロシマ・ナガサキを体験したにも関わらず、放射能の危険を顧みず原発建設を推し進め、その数は54基にものぼりました。そして、福島第一の事故が起こります。しかし、それでもなお日本政府は再び再稼働を進めようとしています。それは、まさしく、ヒロシマ・ナガサキを体験したにも関わらず、核兵器禁止条約に背を向けることと同質の倫理観の欠如ではないでしょうか?
ドイツが福島第一の事故後、エネルギーに関する「倫理委員会」によって脱原発を決定したことが思い出されます。ピースボートは今後もICANの中心メンバーとして「核兵器も原発もない持続可能な世界の実現」を目指し、今後も被爆者の皆さんと世界を巡りながら活動してまいります。

映像資料「ミサイルと原発」を公開

高浜原発3、4号機差止仮処分申請の証拠資料映像「ミサイルと原発」を公開しました。

2017年に入ってから頻度を増している北朝鮮のミサイル発射。
もしも原発がミサイルの標的になれば、日本は壊滅的な被害を被ることになります。
この緊迫した事態に対して、脱原発を目指す井戸謙一弁護士、河合弘之弁護士、海渡雄一弁護士らは、現在稼働中の関西電力高浜原発3号機、4号機の運転差し止め仮処分を申請しています。
その証拠資料のひとつである、映像資料「ミサイルと原発」を公開致します。