公開質問状: 立憲民主党枝野代表からの回答とその経緯

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┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓     第70号 2021/8/05
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メルマガ69号で、立憲民主党の枝野代表に対して、公開質問状をお送りしたとお伝えしましたが、その後の経過をお知らせいたします。

7月6日
枝野代表の発言が、立憲民主党が掲げる「原発ゼロ」政策と異なっているため枝野幸男さんへの質問だったのですが、党の問題だとして党の事務局に転送され、党から回答が来ました。(添付書類1)
文書には宛先も日付も連絡先も記載がありませんでした。

8月2日
回答が質問に答えておらず、認識にも間違いがあったため、再質問状をお送りし、枝野幸男さん個人に答えてほしいとしました。(添付書類2)

8月3日
枝野幸男さんの個人名で回答書が届きました。(添付書類3)

これは、安倍元首相の国会答弁を「ご飯論法」として各地の駅頭でパブリックビューイングを開催し、市民に解説行脚した上西充子教授が、菅総理の国会答弁を「山羊さん答弁」(届いた手紙を中身も読まずに食べてしまう童謡)と批判していますが、全く同様。
「ごちゃごちゃ言うな」と言われた気分です。
問答無用の回答ですので、これ以上、この議論は枝野さんとは難しいと判断せざるをえません。

この公開質問状を報道してくださった東京スポーツの記事をご紹介いたします。
https://www.tokyo-sports.co.jp/social/politics/3496750/

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(添付文書1)

ご回答

質問1
貴殿が代表を務める立憲民主党の綱領(2020 年 9 月 15 日)では、「原子 力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会を一日も早く実現」するとされて います。貴殿の、原発の使用済み核燃料の行き先をきめないことには、原 子力発電をやめると宣言することはできない旨の回答は、立憲民主党の綱 領と矛盾するものと考えますが、この点について、貴殿のお考えをお示しください。

(ご回答)
ご指摘の通り、立憲民主党綱領において、「私たちは、地域ごとの特性を
生かした再生可能エネルギーを基本とする分散型エネルギー社会を構築し、
あらゆる政策資源を投入して、原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会
を一日も早く実現します」としているところです。その実現を目指している
ことに、何ら揺るぎはありません。

一方で、たとえば平成 10 年 7 月 29 日に電気事業連合会の立ち会いのもと 行われた、青森県、六ヶ所村、日本原原燃株式会社の覚書では、「再処理事 業の確実な実施が著しく困難となった場合には、青森県、六ヶ所村及び日本 原燃株式会社は、使用済核燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ 適切な措置を講ずるものとする」とされているところです。

全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となります。そ
うなれば、使用済核燃料を速やかに施設外に搬出しなければならなくなりま
すが、その行き先は決まっていません。新聞インタビューの当該部分は、行
き先を決めるための様々な政治調整が必要になること、政権を取った暁に
は、速やかに当該覚書の見直しを行うとともに、行き先を決めるための努力
を惜しまない趣旨で申し上げたところです。

従いまして、立憲民主党が綱領で掲げる「原子力エネルギーに依存しない
原発ゼロ社会を一日も早く実現」することと、何ら矛盾はないものと考えて
おりますし、私も立憲民主党の綱領・基本政策に掲げる社会の実現に全力を
傾注して参ります。

質問2
原発ゼロ社会の実現のためには、先に脱原発の意思決定及び宣言を実施
し、その後に使用済み核燃料の行き先を考えるのが適切な順序であって、
使用済み核燃料の行き先の決定を脱原発の意思決定及び宣言の前提条件と
することは、実質的に原発ゼロ社会の実現を不可能にすることだと考えま
すが、この点について、貴殿のお考えをお示しください。

(ご回答)
質問1と回答が重複してしまい恐縮ですが、立憲民主党綱領において、
「私たちは、地域ごとの特性を生かした再生可能エネルギーを基本とする分 散型エネルギー社会を構築し、あらゆる政策資源を投入して、原子力エネル ギーに依存しない原発ゼロ社会を一日も早く実現します」としているところ です。その実現を目指していることに、何ら揺るぎはありません。 一方で、平成 10 年 7 月 29 日に電気事業連合会の立ち会いのもと行われ た、青森県、六ヶ所村、日本原原燃株式会社の覚書では、「再処理事業の確 実な実施が著しく困難となった場合には、青森県、六ヶ所村及び日本原燃株 式会社は、使用済核燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な 措置を講ずるものとする」とされているところです。
全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となります。そ
うなれば、使用済核燃料を速やかに施設外に搬出しなければならなくなりま
すが、その行き先は決まっていません。

「使用済み核燃料の行き先の決定を脱原発の意思決定及び宣言の前提条件 と」しているのではなく、当該覚書の見直しや原発立地自治体支援策の策定な ど様々な努力が必要であり、その努力を惜しまない趣旨で申し上げたところ です。
もちろん、立憲民主党は、綱領「原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ
社会を一日も早く実現」することを掲げており、私もその実現に向け全力を
尽くして参ります。

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(添付文書2)

2021年8月2日

立憲民主党代表
枝野幸男 殿

原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
会 長 吉原 毅
顧 問 小泉 純一郎
顧 問 細川 護煕
副会長 中川 秀直
幹事長 河合 弘之
事務局次長 木村 結

再質問状(公開)

2021年6月14日付で当方が発した公開質問状に対し、貴党、貴殿より2021年7月6日に回答書を頂きました。

その回答は平成10年7月29日に電気事業連合会の立ち会いのもと行われた青森県、六ヶ所村、日本原燃株式会社の間の覚書(以下、本件覚書といいます)を根拠にしています。

しかしながら、この本件覚書には政府は関与していません。これは国の約束ではないのです。それなのにこれを「この約束を破ってしまったら、政府が信用されなくなります。」と枝野党首は言っているのです。政府の約束でないものを政府の約束であるかのごとく言うのは誤りであり、誤りをもとに「最終処分場が決まらない限り原発はやめられない」などというのは公党の党首として恥ずかしいことです。

この本件覚書の文言は「再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には、青森県、六ヶ所村及び日本原燃株式会社が協議のうえ、日本原燃株式会社は、使用済燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずるものとする。」です。これにより義務を負うのは日本原燃株式会社だけです。国ではありません。

また、貴回答は「全ての原発を廃止すれば使用済核燃料再処理事業は不要となります」と述べますが、完全な誤りです。全ての原発を廃止しても膨大な使用済核燃料が残されますからその再処理事業は今後数十年継続されます。論理的に明白なことです。(なお、以上のように言うからといって私達が再処理を容認しているわけではなく、再処理はやめて直接処分をすべきだと主張しています。しかしこれは別の議論です。)

次に日本原燃が負う義務は、再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合に、「青森県、六ヶ所村と協議」することです。「使用済燃料の施設外の搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置」について協議すべきなのです。そこには硬直な決め事は記載されていません。施設外への搬出は「速やかに」とはされていません。また、必ず「搬出」しなければならないともされていません。「搬出」を含む「必要かつ適切な措置」(裁量・協議の余地あり)を協議により決定し実行すべきなのです。

その結果、直接処分場の開設や各原発サイトへの返送等があり得ると思われます。
「全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となり、使用済核燃料を速やかに施設外に搬出する義務が発生する」という貴回答書の見解が誤りであることは明白です。

以上のとおり、貴殿のインタビュー記事での見解(最終処分場を決めなければ原発廃止を宣言できないという見解)が誤りであり、貴党回答書の見解(本件覚書を根拠とする「全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となります。そうなれば、使用済核燃料を速やかに施設外に搬出しなければならなくなりますが、その行き先は決まっていません。」という見解)が誤りであることは明らかであり、その見解の撤回を求めます。下記質問1、2、3に回答欄に明確に記載することによって本年8月15日までに御回答下さい。

質問1.平成10年7月29日付の本件覚書は政府が当事者でないことを認めますか。
認める                 認めない

その理由

質問2.「全ての原発を廃止すれば使用済核燃料再処理事業は不要となります」との主張は誤りであることを認めますか。

認める                 認めない

その理由

質問3.「全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となり、使用済核燃料を速やかに施設外に発生する義務が発生する」との見解が誤りであることを認めますか。

認める                 認めない

その理由

最後に申し上げます。現在の政治問題の中で最も深刻で重要なことは全原発を廃止して原発重大事故を防ぎ国の安全を守るかどうかと言うことです。そのことは東京電力福島原発事故当時に政権党であった民主党の流れをくむ貴党及び内閣官房長官であった貴殿は分かっているはずです。全原発の即時廃止もしくは可及的速やかな廃止を主な公約として選挙を戦えば圧倒的国民は支持をし、投票します。その数は原発容認の野党議員及びその支持者(労働組合)の数の比ではありません。それにも拘わらずそれらの者の意向を忖度していつまでも明確な公約を掲げないから政権奪取⇒脱原発が実現できないのです。
貴党及び貴殿の勇断を求めます。

以上

 

(連絡先)
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
住所:東京都新宿区四谷本塩町4-15 新井ビル3階
電話:03-6883-3498
FAX:03-6709-8712
MAIL:genjiren2017@gmail.com

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(添付文書3)

2021年8月3日

原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟御中
ご回答

立憲民主党代表
枝野幸男

日頃は、立憲民主党及び党所属各級議員・候補予定者に、格別のご指導を賜り、誠にありがとうございます。
さて、2020年9月15日結党時に決定した党綱領、本年3月30日に決定した基本政策記載の原子力発電を含むエネルギー政策の実現に向けた考え方、および、本年2月14日掲載の西日本新聞インタビューでの私の回答との関係などについて、ご質問を頂いておりましたが、本年7月6日にご回答致したところであり、お示ししたご回答に尽きると考えております。
党綱領、基本政策の実現に向け弛まず努力を重ね、あわせて近々、衆議院議員選挙に向けた政権政策を示し、国民の皆様にお訴えして参りたいと考えております。
引き続きご指導を賜りますよう、よろしくお願い致します。

以上

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3月開催されました「原発ゼロ自然エネルギー100~福島から10年~」
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再公開質問: 立憲民主党の枝野幸男代表に

原子力政策に関する公開質問状に対する枝野代表からの回答に対し、再度公開質問状をお送りました。

 

2021年8月2日

立憲民主党代表
枝野幸男 殿

原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
会 長 吉原 毅
顧 問 小泉 純一郎
顧 問 細川 護煕
副会長 中川 秀直
幹事長 河合 弘之
事務局次長 木村 結

再質問状(公開)

 

2021年6月14日付で当方が発した公開質問状に対し、貴党、貴殿より2021年7月6日に回答書を頂きました。

その回答は平成10年7月29日に電気事業連合会の立ち会いのもと行われた青森県、六ヶ所村、日本原燃株式会社の間の覚書(以下、本件覚書といいます)を根拠にしています。

しかしながら、この本件覚書には政府は関与していません。これは国の約束ではないのです。それなのにこれを「この約束を破ってしまったら、政府が信用されなくなります。」と枝野党首は言っているのです。政府の約束でないものを政府の約束であるかのごとく言うのは誤りであり、誤りをもとに「最終処分場が決まらない限り原発はやめられない」などというのは公党の党首として恥ずかしいことです。

この本件覚書の文言は「再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合には、青森県、六ヶ所村及び日本原燃株式会社が協議のうえ、日本原燃株式会社は、使用済燃料の施設外への搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置を講ずるものとする。」です。これにより義務を負うのは日本原燃株式会社だけです。国ではありません。

また、貴回答は「全ての原発を廃止すれば使用済核燃料再処理事業は不要となります」と述べますが、完全な誤りです。全ての原発を廃止しても膨大な使用済核燃料が残されますからその再処理事業は今後数十年継続されます。論理的に明白なことです。(なお、以上のように言うからといって私達が再処理を容認しているわけではなく、再処理はやめて直接処分をすべきだと主張しています。しかしこれは別の議論です。)

次に日本原燃が負う義務は、再処理事業の確実な実施が著しく困難となった場合に、「青森県、六ヶ所村と協議」することです。「使用済燃料の施設外の搬出を含め、速やかに必要かつ適切な措置」について協議すべきなのです。そこには硬直な決め事は記載されていません。施設外への搬出は「速やかに」とはされていません。また、必ず「搬出」しなければならないともされていません。「搬出」を含む「必要かつ適切な措置」(裁量・協議の余地あり)を協議により決定し実行すべきなのです。

その結果、直接処分場の開設や各原発サイトへの返送等があり得ると思われます。

「全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となり、使用済核燃料を速やかに施設外に搬出する義務が発生する」という貴回答書の見解が誤りであることは明白です。

以上のとおり、貴殿のインタビュー記事での見解(最終処分場を決めなければ原発廃止を宣言できないという見解)が誤りであり、貴党回答書の見解(本件覚書を根拠とする「全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となります。そうなれば、使用済核燃料を速やかに施設外に搬出しなければならなくなりますが、その行き先は決まっていません。」という見解)が誤りであることは明らかであり、その見解の撤回を求めます。下記質問1、2、3に回答欄に明確に記載することによって本年8月15日までに御回答下さい。

質問1.平成10年7月29日付の本件覚書は政府が当事者でないことを認めますか。

 

質問2.「全ての原発を廃止すれば使用済核燃料再処理事業は不要となります」との主張は誤りであることを認めますか。

認める                 認めない

その理由

 

質問3.「全ての原発を廃止すれば、使用済核燃料再処理事業は不要となり、使用済核燃料を速やかに施設外に発生する義務が発生する」との見解が誤りであることを認めますか。

認める                 認めない

その理由

 

最後に申し上げます。現在の政治問題の中で最も深刻で重要なことは全原発を廃止して原発重大事故を防ぎ国の安全を守るかどうかと言うことです。そのことは東京電力福島原発事故当時に政権党であった民主党の流れをくむ貴党及び内閣官房長官であった貴殿は分かっているはずです。全原発の即時廃止もしくは可及的速やかな廃止を主な公約として選挙を戦えば圧倒的国民は支持をし、投票します。その数は原発容認の野党議員及びその支持者(労働組合)の数の比ではありません。それにも拘わらずそれらの者の意向を忖度していつまでも明確な公約を掲げないから政権奪取⇒脱原発が実現できないのです。

貴党及び貴殿の勇断を求めます。

 

以上

 

(連絡先)

原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
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原子力政策に関する公開質問状に対する枝野代表からの回答

2021年7月6日、立憲民主党の枝野代表に提出した立憲民主党の原子力政策についての「公開質問状」に対して回答が来ました。私たちの質問に正面から答えていただいておらず、また事実誤認もあるため、ただいま反論をまとめております。近日中に掲載する予定ですので、お待ち下さい。

枝野立憲民主党代表に「原子力政策について」公開質問状を送付

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5月の幹事会で、立憲民主党の枝野幸男代表の発言が問題になりました。2月14日に西日本新聞の単独インタビューの記事で、お読みになられていない方も多いと思いますので、URLを貼り付けます。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/692686/
これに対して、原自連では、6月15日に枝野代表宛メールと郵送で以下の公開質問状を送付しました。
翌日プレスリリースしましたが「東スポ」が報道してくださいました。
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/3305523/

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2021年6月14日
立憲民主党代表
枝野幸男 殿
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
会 長 吉原 毅
顧 問 小泉 純一郎
顧 問 細川 護煕
副会長 中川 秀直
幹事長 河合 弘之
事務局次長 木村 結
公開質問状

貴殿は、2021年2月14日の西日本新聞による単独インタビューの際に、原子力政策について発言されております。
しかしながら、当該インタビューにおける貴殿の回答内容からは、原子力政策に関する見解が明確ではなく、むしろ、現政権の原子力政策を継続する方針を示すようにも受け取れる内容です。

すなわち、貴殿は、今後の原子力政策をどう進めるべきかという質問に対し、「原発の使用済み核燃料の行き先を決めないことには、少なくとも原子力発電をやめると宣言することはできません。使用済み核燃料は、ごみではない約束で預かってもらっているものです。再利用する資源として預かってもらっているから、やめたとなったらその瞬間にごみになってしまう。この約束を破ってしまったら、政府が信用されなくなります。ごみの行き先を決めないと、やめるとは言えない。」と回答されています。

この約束とは、平成20年4月25日付甘利明経済産業大臣文書(平成20・04・23資第5号)の「2.青森県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしないことを改めて確約します。」という文言を指していると思われます。しかしこの文書は「原子力発電をやめると決定したら、すぐに使用済み核燃料を青森県から搬出する」ことを約束したとは読めません。

この文書は、青森県を高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の最終処分地にしないことを約束しているだけです。したがって、政府が原発を廃止すると宣言した場合、政府は六ヶ所村にある高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を青森県外に搬出すべき方策(最終処分場を決定して建設して搬入する)を追求すればよいのです。即時に高レベル放射性廃棄物を青森県外に搬出すると約束はしていません。まして高レベルでない単なる使用済み核燃料をもとの原発サイトに戻すなどと記載していません。

また、上記政府文書が引用する「高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について(平成6年11月19日 6原第148号)」、「高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について(平成7年4月25日 7原第53号)」もどこを読んでも政府が原発廃止を決定したら直ちに使用済み核燃料、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)をもとの原発サイトなど青森県外に搬出するというような記載はありません。

「政府の約束」に言及されるならば文言は正確に読んでいただきたいと存じます。
ところで、原子力発電をやめる宣言をせずに原発の運転を続けるとなれば、その継続により新たな使用済み核燃料を生み出します。使用済み核燃料が増え続け、その総量が決まらないままそれらの最終処分場など決められない、国民が協力するわけがないと考えるのが常識です。使用済み核燃料の行き先を決めないことには、原子力発電をやめると宣言しないということは、結論として原子力発電をやめないことと同義になるのです。しかも使用済み核燃料の行き先を決めること(最終処分場の場所を決定し、現実に建設すること)は、全く見通しが立っておらず不可能と言われている(世界中でもフィンランドのオンカロの一部完成しかない)のですから、それを条件とすることは見通しが立たないことの成就を条件としていることになります。

そこで、以下の各質問について、2021年7月15日までに書面にて回答をいただくことを求めます。

質問1
貴殿が代表を務める立憲民主党の綱領(2020年9月15日)では、「原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会を一日も早く実現」するとされています。
貴殿の、原発の使用済み核燃料の行き先をきめないことには、原子力発電をやめると宣言することはできない旨の回答は、立憲民主党の綱領と矛盾するものと考えますが、この点について、貴殿のお考えをお示しください。

質問2
原発ゼロ社会の実現のためには、先に脱原発の意思決定及び宣言を実施し、その後に使用済み核燃料の行き先を考えるのが適切な順序であって、使用済み核燃料の行き先の決定を脱原発の意思決定及び宣言の前提条件とすることは、実質的に原発ゼロ社会の実現を不可能にすることだと考えますが、この点について、貴殿のお考えをお示しください。

以上の質問に対する回答は、2021年7月15日までに、以下の連絡先まで、郵送、FAX又はE-mailでお送りいただきますようお願いいたします。
また、回答いただいた内容は、メディアやホームページ等を通じて公表することがありますのでご承知おきください。
以上

(連絡先)
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
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柏崎刈羽原発再稼働を止める署名活動

東京電力は、柏崎刈羽原発の再稼動に向けて着々と準備を進めています。
しかしながら、先日も、2015年に作業員が父親のIDカードを誤用した事件が明るみになりました。東電の隠蔽体質は少しも改善されていませんし、一旦事故が起こったら新潟県だけで済むことではありません。
新潟の住民団体が行っている署名を本ウェブサイトにアップしますので、ダウンロードしてご署名ください。尚、署名用紙は用紙の末尾に記載されている団体に郵送してください。

40年超え原発 の再稼働は許されません

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福井県知事が40年を超えた原発再稼働にゴーサインを出しました。チェルノブイリ原発事故の35年前には、原発の耐用年数は25年でした。2003年10月に制度改正が行われ、耐用年数は30年となり、運転延長10年を超える前に設備の経年劣化に関する技術的な評価などが義務付けられていましたが、多くの電力会社は津波対策や地震対策を怠り、東京電力は福島原発事故を起こしました。

2013年7月に法令は改正され、40年に達した原発は新規制基準による審査を受け、20年以内の延長が1回限り認められるとされました。原子炉内でどのように経年劣化が起こっているのか、長い間使われていなかった設備や数キロに及ぶ配管の損傷などへの不安を顧みず、経済優先を振りかざしての原発再稼働はレベル7の過酷事故を起こした国に許されることではありません。

既に自然エネルギーの設備費は格段に安くなり、燃料費はゼロ。電力会社が送電線を独占し、原発のために空き容量を確保し、自然エネルギーに使わせない状況を変えさせていかなければなりません。

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耳なし芳一とゴッホと原発
コロナ下の鎮魂を考える
小宮 武夫

10年前の原発事故で深々(しんしん)と天空から降る放射能の恐怖を味わった私たちは、今度は生態系を乱される棲家を失ったコロナウィルスの侵襲を受けている。原発はコロナに通じる。現代という神を知らない物質主義が産んだ、ちょうど癌のような私たちの分身でもあるのだ。

海外赴任でメキシコに勤務していた頃、初めての来訪者がすぐさま激しい下痢に見舞われるのをよく目にしたが、これを「モクテスマの復讐」と呼んで、メキシコ最後の王が亡霊となって征服された恨みを晴らしているのだと云い伝えられていた。霊魂を特に信じている訳ではないが、現代社会のおびただしい不条理な死者に対して鉄面皮で冷淡だった私たちが別世界の何物かによって(それを霊魂と呼んでもいい)復讐されていると考えてもおかしくはない。

昔の人々はだから不条理な死に対してこの世に受け入れられずさ迷っている霊魂を畏敬して彼らと共存していた。ラフカディオ・ハーンの「耳なし芳一」などそのよい例だ。琵琶法師の芳一が滅亡した平家の亡霊たちに招かれて毎夜墓場で琵琶を奏するのを不審に思った住職が経文を身体中に書き、耳は失われたが難を逃れた話である。が、亡霊の側から見れば、亡霊の鎮魂は世俗の経文によって阻まれたため芳一の耳は切り取られる。こうした鎮魂の不成立、あるいは周囲による阻止は鎮魂の当事者に必ず深い傷を残す。

耳を失うのはゴッホの耳切り事件も有名だ。当初ゴッホの狂気説で事件は片づけられたが、近年の研究では彼の理想の共同体を求める純真な心が周囲の世俗と折り合いがつかず、ついに彼をして耳を切る自傷に追い込まれたという説が有力である。彼はキリスト教徒で、草の根のひとつにも聖なる美を感じ絵に霊力を込めた。日本は霊力のあふれる理想郷として常に憧れていたようだ。しかし、アルルで日本を模した聖なる鎮魂の場も不成立に終わり、芳一と同様に自身を傷めて亡くなるのだ。

ゴッホの自画像に日本の坊主を模したものや耳を切り取って包帯を当てたものがある。何故かゴッホの包帯姿が私たちのマスク姿と照応して何か似ていると感じるのだ。それは昔、私たちがゴッホが憧れた心優しい共同体を持っていたのにバラバラになって、今コロナ下で本当は耳から血を流すような痛みを感じているからなのかも知れない。鎮魂の祈りを止められ、美しい共同体への企てを断念したゴッホや芳一と同じ状況があるからだろう。

しかし、ただで血を流す訳にはいかない。アフガンで無念の死を遂げた中村哲医師は生前夭折した息子の霊にこう語りかけた。「おい、中空で待て。お前が胸を張ってこの世に帰れるものを作ってやる。」

鎮魂とは追悼式をあげたり神社をデッチあげることではない。私たちの原発反対運動のように、どんなに小さなことでも死者たちが帰ってこられる故郷をつくっていかなくてはならない。それが生きている者の死者への鎮魂なのだ。自分もやがて死者となるのだから。

(編者注)
一般には「禍」を充てますが、コロナを悪者としてそれを退治すれば解決するようなことではなく、コロナそのものが、物質文明が創り出したものであるという意味で「下」を使っています。(小宮さんからの聴き取り)

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