大飯原発の行政訴訟で勝訴

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前回お送りした寿都町の現地からの声には多くの反響があり、メルマガ登録者も増えました。

今回は、大阪地裁の判決について会員の山崎久隆さんが「脱原発・東電株主運動ニュース」に書かれた原稿を転載させていただきます。山崎久隆さんは、30年以上前から脱原発運動をしておられ、原発の構造についても東電の動きについても詳しい市民運動家です。

来年は、東日本大震災から10年を迎えます。国や東電は一刻も早く人々の記憶から消し去り、新たな「安全神話」を創ろうとしています。原自連では福島原発事故を風化させないため、行動を企画中です。

みなさまがお迎えになられる2021年が佳き歳であるよう願っております。

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大阪地裁、規制委「看過し難い過誤、欠落がある」と指摘
判決からわかる原発の耐震性能欠落とは
大飯原発の行政訴訟で勝訴
山崎 久隆

20年12月4日、大阪地裁の森健一裁判長は、福島第一原発事故後の行政訴訟(国・行政機関が行った行為の違法性を問う裁判)としては初めて、原発の設置許可を取り消す判決を下した。

当日の判決公判、法廷で裁判長が「大飯発電所3号機及び4号機に係る発電用原子炉の設置変更許可を取り消す」と言い渡すと、傍聴席はどよめき、拍手がわき起こった。(毎日新聞より)

この裁判は、2012年に127人の市民により起こされた。
起訴状と原告側準備書面では、許可取り消しを求める要因は基準地震動以外にも、いくつも提起していたが、判決では「基準地震動を求める手法について瑕疵があり、その結果運転許可を取り消す」と判断され、他の訴因、基準津波の評価の誤りや制御棒挿入遅れなどについては残念ながら却下されている。

判決を一言で表せば「地震は過去の平均値では起こらない」。この当然のことが裁判により認められた。

過去の地震対策は無きに等しい存在
今まで、原子力施設の基準地震動は何処も何度も引き上げられてきた。それだけ最初の設定が大きく間違っていたことを意味する。

それを国(規制側)も事業者も認めざるを得なかったのが現実だ。
福島第一原発事故までに、2007年中越沖地震の柏崎刈羽原発など3原発で3度も基準地震動を超える地震に遭遇し、ついに2011年3月11日を迎えて
しまった。ここでも2原発で基準地震動を越える揺れを観測している。言い換えるならば原発近傍で発生したマグニチュード6.5を越える地震では、全部想定を大きく超えたのである。

2011年以前に、当時の原子力安全・保安院は「残余のリスク」として、基準地震動を越える地震による施設、設備の損傷への対策を指示していたが、法令による強制ではなく事業者の自主的取り組みに据え置かれていた。そのため、事業者の取り組みも対策手法もおざなりで、その結果についての審査も行われていなかった。

設置許可を揺るがす行政手続きになっていなければ巨額の費用を掛けて安全対策をする理由が事業者側に見いだせない。言い換えるならば株主、この場合は私たち株主運動のように、原発の危険性に警鐘を鳴らす立場ではなく、巨額の費用支出により経営状態が悪化する可能性があると懸念する機関投資家などの一部のことだが、株主も納得しないなどと、事業者は抵抗していた。

結果として耐震補強などの一定の対策はしたものの、巨額の費用が発生しない範囲で基準地震動を設定し、経営層による津波評価もほとんどゼロ査定だった。

東日本大震災までに有効な津波対策をした原発は一つもない。偶然、東海第二だけで、浸水深想定を引き上げたため追加設置した海水ポンプの防護壁が、3.11に間に合い、5.4mの津波に襲われたが、辛うじて3台中2台の非常用ディーゼル発電機冷却用ポンプは海水をかぶることなく動き続けることが出来、最悪の「メルトダウン」を回避できたが、外部電源設備4系統については地震で全部遮断され、受電が出来なかったことは耐震性能が不十分だったことを示している。

東日本大震災で破壊された原発の電源
東日本太平洋沖地震による福島原発震災は、津波で破壊されたと国や東電は言うが、その前に地震でも重要設備の多くが破壊されている。特に送電鉄塔をはじめ電源設備の多くは地震で破損し、外部からの電力を受け取れない状態になっていた。

女川原発は、震災時には外部電源5系統の内1回線のみが受電可能であったことに加え、津波到達13mで想定13.8mに辛うじて達しなかったことから主要な冷却システムは稼働できたため冷却が継続できた。

しかし地震により1号機タービン建屋で「高エネルギーアーク損傷火災」(*)が発生しており、電源設備の耐震性は他原発と同様、極めて脆弱だった。

中越沖地震の柏崎刈羽原発3号機で起きた起動変圧器火災と同種のものであり、過去の経験に基づき水平展開をしていれば防止できた可能性があるが、女川も他原発と同様に基準地震動を低く設定していたため、この種の損傷を考慮せず、耐震性能に重大な欠陥があるまま運転し続けた

高エネルギーアーク損傷火災対策の重要な点は、発火しても延焼しないよう不燃性ケーブルをつかうことだが、老朽原発、高浜1、2、美浜3、東海第二は不燃性ケーブルに交換していないことからも、根本的解決はされていない。

また、新規制基準適合性審査を通ったとされる柏崎刈羽原発も女川原発も東海第二原発も、基準地震動が過小に評価されている可能性が高く、その影響で「次の地震」に遭遇した場合には破壊されるリスクが大きい。

東海第二の耐震性評価をやり直せ
その中でも東海第二については、保安院時代に行われた「耐震バックチェック」でさえ「耐震性能がギリギリ」であることが分かっている。

クリフエッジと呼ばれる破壊限界点は「1038ガル」と評価されたのに対し、基準地震動は「1009ガル」と、97%を越えている。つまり「余裕」が僅か3%弱。「ばらつき」「不確かさ」を考慮すれば、明らかに失格であるにもかかわらず、規制庁は「基準地震動を越える地震は想定していない、する必要もない」「基準地震動を越えたとしても直ちに重大な損傷を引き起こす破壊は生じない。なぜなら余裕があるから」などと市民や議員に対して回答してきた。(数次にわたる院内集会や規制庁への行政不服審査口頭意見陳述に対する回答などで)

「規制側である」との立場も、規制値を定めた基本的立場も見いだせない。「基準を越えてもすぐには壊れない」が、規制側の言うべきことではないことは「速度を超過しても直ちに事故につながるわけではない」と警察が言うわけがないことでもわかるだろう。行政機関として絶対に言ってはならないことだ。これらのことから規制庁は「規制基準適合性審査を通過させること」を目的として審査していることが露骨に見いだされるのである。

今回の判決では直ちに原発は止まらない。国(規制委)は控訴することを検討している。控訴されれば許可取り消しの効力は停止する

しかし、行政訴訟において国の審査が違法、無効とされたことは極めて重要である。それは、規制委による調査審議の手法そのものを違法としたからだ。

これで他の原発において行われた耐震性評価も、全部失格だと主張も出来る。
規制委は大飯原発はもとより、総ての原発の耐震設計審査をやり直すまで、規制基準適合性審査の審査書(設置許可)を取り消すべきだ。

(*)高エネルギーアーク損傷火災 アーク溶接は溶接端子と母材の間に放電(アーク放電)する時に発生する5千度から2万度の高温状態を利用して、鋼鉄などの金属を溶かして繋ぐ溶接方法ですが、設備の故障や振動などで発生する端子やケーブルの短絡などにより発生した「アーク放電」により、温度や圧力が急激に上昇し、ケーブルや電気設備を破壊して火災を引き起こす事象です。

なお、判決の要旨は以下の通り。
『関西電力は,大飯原発3号機及び4号機の設置変更許可申請において,各原子炉の耐震性判断に必要な地震を想定する際,地質調査結果等に基づき設定した震源断層面積を経験式に当てはめて計算した平均値としての地震規模をそのまま用いた。新規制基準は,経験式による想定を超える規模の地震が発生し得ることを考慮しなければならないとしていたから,新規制基準に基づき基準となる地震動を想定する際には,少なくとも経験式による想定を上乗せする要否を検討する必要があった。原子力規制委員会は,そのような要否自体を検討することなく,上記申請を許可した。原子力規制委員会の調査審議及び判断は,審査すべき点を審査していないので違法である。』

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寿都町~手探り初めての住民運動

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前号でお知らせした小泉さんの北海道寿都町での講演会、降って湧いた「核のゴミ」問題に地元の多くの女性たちが奔走しました。そのひとり三木信香さんから感想を寄せていただきました。

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寿都町~手探りの3か月初めての住民運動

私の夫は寿都町出身です。2012年に札幌から寿都に引っ越して来ました。当時娘が2才で不安もありましたが、人の温かさ、美味しい食べ物、子育てしやすい自然環境が気に入り、実家の水産加工と美容室で仕事をしながら、安心して生活してきました。

8月13日、そんな平穏な寿都に思いがけなく、“高レベル放射性廃棄物処分場”の文献調査に名乗りをあげるという報道が流れました。

その後、私はすでに風評被害を受けていた水産加工組合青年部の人と「寿都に核のゴミはいらない町民の会」を結成し、文献調査の反対署名を集めました。しかし町から圧力がかかっている人が多数いて、思った通りには集まらず、その圧力に驚きながらも何とか695名の署名を提出しました。その後、ママ友、地域の方達も加わり、「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」と改名し、共同代表となりました。

このような運動に関わり、代表になるのは初めてでしたが、圧力がかかり声を出せないママ達の代わりに声を出したいと思いました。会主催の勉強会も行い、町主催の説明会、NUMO(ニューモ、原子力発電環境整備機構)の説明会にも参加し、色々な質問をしました。片岡町長の応募ありきの発言に驚きながらも、「町民の51%が反対なら応募しない」との発言を受けて、私達は住民投票条例の制定を請求する署名を集め、寿都町議会へ提出しました。しかし10月8日、町長は町民の意見を聞き捨て、町議会の議決もないまま、自分の肌感覚で文献調査の応募に踏み切ってしまったのです。

その後11月13日に、議会で私は代表者として、文献調査への応募に関する住民投票条例案の意見陳述をしました。手書きで原稿を作り、会の代表として想いをぶつけましたが、残念ながら5対4で否決となりました。否決の理由も大して説明もないまま、終わってしまいました。片岡町長の独断的な町政、住民に寄り添うことがない議会に、正直怒りを通り越し、呆れてしまいました。

私達は、まだまだ諦めてはいません。諦められません。これからも町民の会として、勉強会、講演、公平な対話の場を通じて、町を良い方向に変えていくお手伝いをしていきたいと思います。

11月3日に2つ返事ではるばる寿都まで講演に来ていただいた小泉元総理に、本当に感謝申し上げます。残念ながら、寿都町長、文献調査に賛成している議員の方には来ていただけませんでしたが、小泉元総理が講演の中で話された「過(あやま)ちを改めざるこれを過ちという。過ちては改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」――自分の過ちを認めないのが一番の過ち。間違いに気付いたら、正そうとすることが大事、とのお言葉。今もこの言葉は、私の中で忘れられないものとなっています。

今回の事で、私は10歳になった娘を巻き込んでしまい、テレビにも出してしまい、「子供を出したら終わりだ」「子供に質問させたのはやらせだ」などの噂を耳にして、私は間違っているのだろうか?と悩んだ時期もありました。しかし娘は、「やらせじゃないんだからいいしょ。後ろ向きじゃダメなんだよ。前向きに行こう」と言って、背中を押してくれました。この娘で良かった。子どもに話してはダメなんじゃなく、いま、子どもにしっかり話さなきゃダメなんだと再確認する事が出来ました

この活動で失ったものもあると思いますが、得たものの方が多いと今は思えます。引き続き、全国から応援してくださっている方のお力もお借りして、ますます会でも頑張っていきます。ありがとうございました。

(子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会 共同代表 三木信香)

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核ゴミで揺れる北海道寿都町で小泉元首相が講演

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11月3日小泉純一郎講演会が核のゴミ候補地選定の文献調査に手を挙げた北海道寿都町で行われました。

北海道寿都町の「子どもたちのために核のゴミのない寿都を!住民の会」からの要請に小泉さんが幹事会の席上即座に応えて実現しました。当日1時間前から寒い体育館で待つ町民の皆さんのために、急遽吉原毅さん、河合弘之さんが小泉さんの講演の前に原発問題について5分ずつお話しました。

道内だけでなく東京からもメディアが詰めかけ、全国ネットでも夕方のニュース、夜のニュースと繰り返し報道されましたのでご覧になった方も多かったと思います。

参加者は420名で9割は寿都町民とのことです。残念ながらご夫婦で招待した町長は参加しませんでしたが、地元の電気屋さんがボランティアで行っている町民テレビはほぼ全ての家が登録しており、同時視聴もできますし、町民の会のブログでも録画視聴が可能だとのことです。

隣接する黒松内町の町職員が町長の代理で最終処分場に反対の立場で参加、風評被害も含めて被害を受けるのは隣町も同じなので話し合って反対に転じてもらう努力を重ねるから、東京の人々も支援を続けて欲しい、と話してくれました。

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私が反原発の絵を描く訳
―星の王子さまから考えるー
小宮 武夫

数年前、ある女性グループが企画するイベントで30人位の聴衆を前に「星の王子さま」の話をしたことがある。愛する薔薇を助けに自死までして、彼女の住む星へ飛んで行く王子さまのありように「あなたも愛する人のためなら死んでもよいと思いますか」と講話中ふと問いかけてみた。するとぎこちなく手を挙げた人が一人だけで、期待を裏切られた。

「星の王子さま」は可愛らしいその姿で人気だが、作者サンテクジュペリの純愛への心意気はもう私達の心には響かないようだ。その発端はあの福島の原発事故ではないだろうか。放射能という目に見えない敵が周囲に潜んでいることがわかり、更に目に見えないコロナウィルスが追い討ちを掛けた。目に見えない敵から逃れる術は見える世界にはなく、電波がつくるデジタル空間しかない。こうしてリアルからデジタルへの人々の避難が始まる。リアルの世界は丁度福島の被災地のように荒れ果て、愛も恋も仕事も、そして病や死までがすべて携帯やパソコンに納められる。そして孤立する人々

「愛する人のために死ねますか」と問うてもこうした背景から考えると返事がないのは無理もない。デジタル空間に逃げ込むことで私達はリアルな“もの”とのやりとりを失い、自身の生身を置き去りにして生の愛も失ってしまった。丁度砂漠を一人さまよう星の王子さまだ。

核産業(兵器や原発)と巨大IT企業が席巻するこの世界で捨てられた“もの”たちはしかし反抗を始める。コロナパンデミックも原発事故も温暖化もすべて生態系を乱され原子核を破壊され気象条件を変えられた“もの”たちが必死で均衡を取り戻そうとする地球の悲鳴だ。

だから危機は権力者まかせにせず私たちの基本から変えていく必要がある。
子どもの頃を思い出してほしい。子どもは石でも虫でも木の葉でも身近な“もの”に興味を抱く。目をらんらんとさせ集中する姿は、人間が太古から保持してきた“もの”への畏敬、電流が走るような“もの”との交感を思い起こさせる。それがアルタミラの洞窟などのように、人と“もの”がリアルに対峙し互いの魂や感動を交感する絵画の源点となっていく。やがて近代に入って産業が“もの”を制圧する危機が到来すると、世界から“もの”を取り戻し復権させる運動が起こり「近代絵画」として多くの名作を産んだ。

私たちが原発即時撤廃、自然エネルギー推進を叫ぶのも、これ以上権力者がレントシーク(静かなぶったくり)を続けていくとやってくる危機が目に見えるからだ。“もの”たちの死滅だ。

しかし、危機を脱するのはそう難しいことではない。
まず巨大ITのデジタル空間に埋没してしまった人にリアル世界が見えるようにする。絵画はものを見つめることから始まる。それが愛に通じる。ちょうど恋人の瞳の奥まで覗きこむことで愛が成就するように。ものを見つめものを愛することが絵画の基本だが、それこそデジタル空間からの脱出の近道だ。目を曇らせたのは巨大IT企業の策略だ。周囲に目をやればものたちが光のさざめきとなって私たちに電流を送る。

こうした絵画の働きは原発反対運動と相乗効果を生む。故郷を荒廃させる原発を撤廃させ自然エネルギーでものを育てものを取り戻し暮らしを再建する。一方絵画では人とものを交感させ、ものが生気を取り戻し人も生き返る。二つの両輪が動き出す。反原発絵画の誕生である。そしてサンテクジュペリが星の王子さまに託した熱い思いも生き返る。今王子様は福島で一人さまよっているかも知れない。

<ご案内>
小宮武夫さんの個展が以下の日程で開催されます。
期日:11月20日(金)―12月1日(火)25日(水)は入れ替えのため休廊
会場:ギャラリー青羅(銀座松屋裏昭和通り手前)
東京都中央区銀座3-10-19 美術家会館1F
https://www.enjoytokyo.jp/museum/spot/l_00016867/

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小泉元首相:処分場の候補地 寿都町で講演会

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小泉純一郎講演会が北海道寿都町で開催されます。

先日の幹事会の席上、核のごみの処分場の候補地として手を挙げている寿都町で反対している住民に対してメッセージビデオだけでも送って欲しいとの要請に小泉さんが、「現地に行く」と応じ、翌日の朝日新聞北海道支局のインタビューで明言しました。道内では多くのテレビ局が「小泉さんが寿都町で講演会」と報道。

その後、以下のような寿都町の対応があり、かえって小泉さんが11月3日に講演をすることが話題となっています。

核のゴミに関しても北海道だけの問題ではなく、私たちが60年以上にわたって許してきた原発のゴミですので、全国民で解決しなければならない最重要課題だと考えます。

菅首相は、所信表明演説で「2050年までに温室効果ガスをゼロ」にすると国内外に宣言しましたが、原発を推進するというこれまでの方針の踏襲に過ぎません。放射能に汚染された故郷に帰ることができない住民のことも、汚染水を海洋に流すことへの世界各国からの非難や漁業者および国民からの反対も、そしてもちろん核のごみの処分問題も念頭にはないようです。
私たちは諦めず、声を挙げていきましょう。
核ごみ反対派の講演会 寿都町「町施設で入場券配布ダメ」、反発受け一転了承
10/24(土) 北海道新聞

【寿都】原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査に応募した後志管内寿都町が、小泉純一郎元首相の講演会の入場整理券を町有施設で配布しないよう求めた問題で、町は23日、講演会を企画した住民団体に「検討を重ねた結果、整理券の配布を了承する」と文書で伝えた。住民団体の反発を受け、対応を一転させた。

講演会は住民団体「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」が11月3日、「原発ゼロ」を訴える小泉氏を招き同町内で開く。町の担当者は23日、整理券配布の中止を求めた理由について「事前連絡がなかったため」と話したが、住民団体への文書に理由を説明する記述はなかった。
講演会の整理券配布を巡っては、21日に住民団体が町有施設の「道の駅みなとま~れ寿都」と「寿都温泉ゆべつのゆ」を含む町内7カ所で配布を始めたところ、田中司副町長から「公共の場での配布は困る」と電話で中止を求められていた。

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小泉純一郎リモート講演会『日本の歩むべき道』(無料)

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原自連リモート講演会のお知らせ
『日本の歩むべき道』
小泉 純一郎

9月18日(金)15時スタート(約60分予定)
https://youtu.be/IyLdb5c0WNQ

時間になりましたら、上記からご入場ください。
お知り合いにも転送してご紹介ください。

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日本版GAOを設置しよう!

原発事故に際して米国の独立性の高い調査機関GAO(General Accounting Office)を日本にも設置して欲しい、と昨年から国会議員に要請していますが、この度、コロナにも対応できるよう文面を改め、要請を重ねることにしました。立憲民主党の安住淳国対委員長に面談し、要請しました。

昨年、野党が提出した「行政監視院法案」の発案者もGAOを日本に紹介したのも安住議員であるとのことで、力強い味方を得ました。

今後も与野党を回りますが、一刻も早く国会を開催し、法務委員会で棚ざらしにされている「行政監視院法案」と原自連が要請して提出された「原発ゼロ法案」を審議して欲しいものです。
みなさまも地元の議員に要請をお願い致します。

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2020年9月4日
立憲民主党国対委員長
安住 淳 様
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
会 長 吉原  毅
顧 問 小泉純一郎
顧 問 細川 護熙
副会長 中川 秀直
幹事長 河合 弘之

行政監視院法案を成立させコロナ対応及び原発事故に関する調査を求める要望

福島原発事故を受けて国会に設置された東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(以下国会事故調)は、憲政史上初めて行政府から独立し、民間の科学者・研究者を中心に、国政調査権を背景に調査・報告を行い、大きな成果を挙げました。

こうした国会事故調の貴重な経験を活かし、行政主導の「結論ありき」の審議会方式から脱却し、国会の政策形成力を強化するため、アメリカの行政活動検査院(GAO)のような、国会がテーマ別独立調査委員会を臨機応変に立ち上げるシステムが必要であります。

そのため国会に提出され現在継続案件となっている「行政監視院法案」を成立させ、当面次の2つの委員会を設置し、調査・検討を開始していただきたい。

1)コロナ・ウイルス感染拡大に対する対応について
2)福島原発事故に関する残された課題について

そのうち原発事故については、国会事故調の提言において、未解明の事故原因の究明、廃炉の道筋、使用済み核燃料問題、今後のエネルギー政策などについて、継続して調査・検討を行うことが求められています。

なお、国会事故調が収集・整理した調査資料の保存・公開について、旧国会事故調法に定めがなかったため、現在、膨大な資料が国会図書館に保管されています。これらの調査資料は国民にとって有用であり、また、今後の国会における立法活動や行政監視に役立てるべく、国会(議院運営委員会)において当該資料の保存・公開ルールを早急につくっていただきたい。
それとともに、上記の「行政監視院法案」の中に今後の委員会における調査資料の保存・公開に関する規定を盛り込んでいただきたい
(以上)

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