ドイツ視察報告

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  ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓     第18号 2018/3/23
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《目次》
☆ドイツ視察報告(加藤秀司)
☆小泉純一郎さんと7時間一緒、そして夕食会で(三上元)
☆2022年に全原発の運転停止に向かって進むドイツの状況<7>(高岡大伸)
☆原発ゼロの未来へ・福島とともに3.4集会メッセージ(吉原毅)
https://www.youtube.com/watch?v=bpAUIpONbGY
☆原自連関連催し物&出版

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ドイツ視察報告
賛同人 加藤秀司(株式会社サンコー代表取締役社長)

3月5日~12日まで、今年で5回目になるドイツ視察。フライブルグを起点に行いました。ここでは詳細な視察報告というよりも、ドイツのエネルギー事情と原発に関して、の2点をこの5年間で感じたことを通じてお伝えいたします。

 

ドイツは(1)2022年の原発の撤退を決めています。(2)また2050年に80%~95%のCo2削減を決定しています。まずこの(2)に関して、2017年現在、電力に占める再生可能エネルギーの比率は36%に達しています。初めて視察した際に確認した2013年が27%であったことを考えると順調な伸びです。

日本では「再生可能エネルギーは安定しない」と指摘されますが、ドイツでは安定しないからこそ、それを最適化するイノベーションが生まれています。H普及が進んだことで、既に天候によっては昼間の電力は、太陽光だけで賄える日がある。そこでドイツでは太陽光や風力の余った電力で水を電気分解して水素にして溜めておく技術=「パワー・トゥ・ガス」が開発されています。

いってみれば蓄電池ならぬ蓄ガスです。しかも電気分解をおこなうのも、フライブルグ市内のあちこちで見かける地域暖房・発電設備の中でそのまま可能だ・・というのが驚きです。

もっと驚いたのが、再生可能エネルギーで航空機の燃料!(灯油を使用しています)を創る=電気分解した水素ガスをメタノール化して灯油相当のものを生成する=「パワー・トゥ・リキッド」の開発に力を入れているとのこと。これが実現できるかどうか、が2050年の95%削減の鍵になるそうです。

因みに残りの5%は牛のゲップ等から出るCo2。これはちょっと笑えました。また安定しないものを全体最適化するための電力市場、送電線の系統インフラも日本とは比べ物になりません。特に近年VPP(バーチャルパワープラント)という電力を各電力使用者から集めてきて市場取引できる土壌ができており、蓄電池メーカー等が積極的にVPPへの取り組みを開始しています。

日本でもこのVPPに取り組むプレイヤーは現れており、かくいう私の会社でも今回の視察を機に、参画する準備を始めることにしました。ただ、日本の発送電分離と市場ルールが公正なものになるのかどうか?が大いに疑問ですが。

また飯田さんや河合さんがご指摘のとおり、「ドイツは脱原発と言いながら原発大国のフランスから電力を買ってんじゃねえか!」のよく言われる文句に関して一昨年の視察で質問しましたら「??」という顔をされました。EUでは電力の系統は一つなので、その時点の価格が安ければ当然発電しないで他国から買うこともある。でも売ることもあって、2年前では電力は107対100の輸出超過国だったが、今年の視察で同じ方にたずねたら、超過分はより大きくなって108対100になったそうです。
ただこの8%超過は多すぎて、ドイツは発電のし過ぎだ、との説明もありました。その分再生可能エネルギーで賄って、石炭や褐炭火力を減らす余地が増えている状況、とのこと。

原発に関しては現在7基が稼働中だが、2022年に全廃が決定。各原発ごとに終了時期も決まっている。廃炉は50年計画で実施していくそうです。最終処分場は、以前ヴォアレーベンという場所で決まりかけたが、地質データの改ざん(どこにでもあるのですね)が発覚して現在は白紙。

結果廃棄物はドライキャスクに入れて冷やし続けるしかない状況だ、とのことです。冷やすために結局電力使うんですかね~。

最後に、ドイツも一直線に脱原発が決まったわけではなく、1986年のチェルノブイリ以降紆余曲折がありました。その後メルケル首相が2010年に脱原発の時期を延期する方針を固めた直後に起こったのが、福島原発事故です。「~共産圏で起きたわけではなく、日本のような技術大国で起きてしまった衝撃はあまりにも大きかった」これが決定打となって2022年の脱原発が決まりました。これは、今後政権交代がなされようとも、揺らぐことのない決定だ、とのことです。

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小泉純一郎さんと7時間一緒、そして夕食会で。
幹事 三上元(前静岡県湖西市長)

3月7日13時、原自連(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟)の幹事会
国会で、こんな質問をして欲しい、を討論。
15時、有楽町、外人記者クラブにて、元総理・小泉純一郎記者会見、100人満席
丸1時間、次々と質問だ。力を入れた迫力ある小泉節だった。

~~今の安倍総理の次になる自民党総裁は原発ゼロにする可能性がある。自民党が長く政権を維持してきた歴史は、国民の声を聞いてきたからだ。今の自民党は原発については多数の国民の声を尊重していない。このままだと近い将来、選挙に負ける。自民党の議員は気づき始めている。~~と。

16時、城南信用金庫本店で、原自連の表彰式
脱原発大賞、自然エネルギー大賞の発表と金一封を差し上げた。東京新聞は翌日の朝刊でカラー写真付きで報じてくれました。感謝。

18時、原自連の夕食会
私の隣に吉原会長、私の目の前に中川秀直元自民党幹事長と小泉純一郎さん。
小泉純一郎さんに私はズバリ聞いた。

この秋の自民党総裁選に、河野太郎さんに出て欲しいのですが、いかがでしょう!と三上。
小泉さん、~~出るべきだと思う。俺が原発をやめようと言い出した時、河野太郎さんに電話したのさ、あなたはカンがいい、そのとおりだ、先見の明があったな!とね。原発が議論されている今こそチャンス。原発を争点に総裁選に出馬表明したら、必要な20人の支持者は間違いなく集まる。負けてもキズつかない、むしろ存在感を高める。麻生がとめても出ることだ。自民党で最初に原発をやめようと言い出した男、それは天命だと思う。彼にその自覚があるかだな。

天命とは、後でわかるがその決断の時にはわからない。
カンとは、今までの勉強と経験の総合力である。~~と。

翌日、私は夕食会のメモを、衆議院議員会館の河野太郎事務所の秘書に、必ず渡してね、と手渡しして、議員会館内国際会議場で開かれる、フクシマ事故検証集会、超党派原発ゼロの会69回、に参加した。
小泉純一郎さんが~~河野太郎 出ろ、自民党総裁選に!~~と語ったことを広めてください。メールしてください。喋ってください。

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2022年に全原発の運転停止に向かって進むドイツの状況<7>
高岡大伸(ドイツ公益社団さよなら原発デュッセルドルフ)

7年目の311。日本の皆さまはどの様に過ごされたでしょうか? 欧州では「よそものネット」というネットワークがあります。フランス、スイス、イタリア、イギリス、ドイツ、オランダ、ベルギー等欧州と米国の在外邦人団体からなる脱原発ネットワークです。

「よそもの」という名称は、さまざまな事情で海外に暮らす私たちの立場をあらわしたものです。住んでいる国で「よそもの」の私たちは、ときおり日本の方々からも「よそもの」と見られることがあります。原発や健康被害の問題を訴えたとき、「外にいる人にとやかく言われたくない」という反応に出会うこともありました。遠くにいる者が何をどのように言えば心が伝えられるのか、悩みました。

それでも2011年3月11日以来、私たちは母国の危機的な状況に胸を痛め、できるかぎり支援しようと願って行動してきました。「よそもの」の立場から、内にいては見えにくいことや、なかなか言えないことについて声を上げ、内にいて行動する人たちとのつながりを深めたいと考えています。

原発事故、放射能汚染、核廃棄物処理などの重大な問題が地球規模で生命を脅かしているのですから、私たちもまた、国境を越えたつながりを広げて、それらに立ち向かっていかなくてはなりません(ホームページより)。

毎年311が近くなると、私達はネットワークを使って実行するアクションの連絡を取り合います。武藤類子さんからもメッセージが届けられ、有志が各国語に翻訳し、Facebookに掲載(https://www.facebook.com/Yosomononetto/)。各国の行事の時に読み上げ、或いは印刷して配布します。

A voice from Fukushima 2018、日本語、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語版があります。2018年版は、4000アクセスを超えました。必要な方は是非、お使い下さい。 海外にいても、脱原発の思いは変わりません。今後とも連帯をして行きましょう。世界中で声を上げて行きましょう!

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【原自連関連催し物】****************************

☆『決断の時』――トモダチ作戦と涙の基金―― 小泉純一郎著
集英社新書(864円)
https://www.amazon.co.jp/決断のとき――トモダチ作戦と涙の基金-集英社新書-小泉-純一郎/dp/4087210197

☆原発シンポジウム
吉原毅原自連会長講演と映画「日本と原発」「日本と再生」ダイジェスト版上映
2018年3月24日(土)13時30分
恵庭市教育委員会後援
北海道恵庭市民会館 大会議室http://eniwa-civichall.jp/index.php
料金300円

☆小泉純一郎元総理講演会
わたしたちの未来を語る
2018年4月14日(土)13時から
会場:茨城県民文化センター大ホール
http://www.ibarakiken-bunkacenter.com/access/index.html

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原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
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原自連(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟)
事務局次長 木村結
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