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┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓ 第98号 2024/08/24
★ 原自連(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟) ★ ★―――――――――★
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http://www.genjiren.com
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・講演会「自然エネルギーを社会に受容させるために」のお知らせ
・福島原発周辺を視察してきました
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幹線道路からの道には柵があり施錠されています |
双葉病院の敷地内は雑草が生い茂っています |
福島原発を見下ろせる中間貯蔵施設の見晴台。大きく掘られた中にはフレコンバックに詰められた汚染土や焼却灰 |
サンライトおおくまの職員室 |
大熊小学校1年生の机には分厚い辞書が置かれたまま |
津島地区特有の通り門 |
壁一面の神棚。美しく磨き上げられている。隣の部屋は囲炉裏が切ってあった |
ソーラーパネルが至る所にあるが、人が住めない期間困難区域 |
「自然エネルギーを社会に受容させるために」
自然エネルギーの重要性は浸透し、ドイツでは昨年58%に達し、日本でも25.7%になりました。しかし、現実に設置となると景観や環境への影響を懸念する声が多く、事業者も設置自治体も苦労しておられます。スペインの環境団体オケストラのエネルギー分野の上級研究員のホルヘ・フェルナンデス氏を迎えて如何に社会的合意を得るかを学び実践に役立てたいと思います。
講師:ホルヘ・フェルナンデス
期日:9月30日(月)15時から17時
会場:河合弘之宅 地階会議室
(JR&地下鉄四ツ谷駅徒歩5分:新宿区四谷本塩町4−12)
収容人数:約50名
Webにての視聴も可能です。どちらも事前にお申し込みください。
申込:genjiren2017@gmail.com 集会参加かWeb視聴かご明記ください。
主催:原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟 http://genjiren.com
協賛:isep特定非営利法人環境エネルギー政策研究所
https://www.isep.or.jp
ソーラーシェアリング推進連盟
https://solar-sharing.jp
全国ご当地エネルギー協会
https://communitypower.jp
ソーラーシェアリング総合研究所
https://iriss.tokyo/
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「福島原発周辺を視察してきました」 木村 結
福島原発事故から13年が経ち、東電は株主総会でも福島原発の事故には触れないようにしています。ただ、柏崎刈羽原発の再稼働を目指して周辺住民への説明会を実施している政府は、住民からの質問「事故が起きたら賠償はどうなるのか?」に対して「東京電力が無限の責任を負う」と答えているのです。福島原発事故による賠償を打ち切り、法廷で被災者の人権を蹂躙する発言を繰り返している東電の実態を伝えていかなければならないと感じています。
2年前、東電株主代表訴訟は第一審で「13兆3210億円を支払うよう」東電の元取締役4人に命じる歴史的な判決をいただきましたが、現在控訴審が行われ、11月27日に最終弁論が行われ、今年度中に判決が出されると思われます。10月25日には裁判官と弁護士が現地進行協議を実施するのですが、原告が主張している原発周辺の状況については、別途調査し写真や動画で報告することになりました。
そこで、原告と弁護士4名が8月12日13日と福島原発周辺を調査し、木村も原告として同行しましたので、報告を致します。12日は、台風5号が福島県直撃との予報でしたが、弁護士の日程と報告書を裁判所に提出するためには、この日程しか空いていないと決行しましたが、台風は北に外れてくれたため、用意した雨具はバッグから出さずに済みました。
先ず郡山からジャーナリストの藍原寛子さん等の車に乗り換え大熊町に入りました。中間貯蔵施設を管理している環境庁や、地元自治体は、視察の許可を出すために名簿の事前提出や、申請書などを求め、手続きなどは藍原さんが行ってくださいました。
<大熊町の個人宅>
大熊町の帰還困難区域に入るために、タイペックスに着替えて個人のご自宅付近に行きましたが、幹線道路から自宅までの道の入り口には柵がされ、鎖には鍵がかけられています。自分の家であっても申請をし、役場の担当者に鍵を持ってきてもらわなければ入ることはできません。この日、時間に遅れたためか担当者と連絡が取れず、家に近づくこともできず、鬱蒼と繁る木々と竹で家の屋根すら確認することはできませんでした。
尚、家に入るには2人以上でないといけないというルールがあるようです。一時帰宅で自死した方がいらしたからの対策ではないかと思っています。大熊町でもう一軒のご自宅の周辺も見せていただきました。ご本人は新潟に避難されていて中に入れませんでした。木をふんだんに使った自慢の家は建てたばかりで原発事故のため一度も住むことは叶いませんでした。彼女のことは父親と一緒に脱原発の集会に来ていた中学生の頃から知っているので、無念が募ります。
<双葉病院>
原発から4.5キロの双葉病院は介護施設と併せて436名の患者がいましたが、227人はバスに乗れず、そのまま放置されました。更に大渋滞の中を転々と避難せざるを得なかったために45名が命を落としたのです。玄関先にたくさんのベッドが放置されていた写真が脳裏に浮かびましたが、門の中は何処もかしこも鬱蒼と草が生い茂り、白い姥百合が咲いていました。内科と精神科の病院だっためか、奥の病棟のベランダには鉄柵が施されていました。大きくて立派だった病院は壁も剥がれ落ち、朽ち果てるのを待っているようでした。双葉病院の置き去り事件はネットメディア「Tansa」をお読みください。https://tansajp.org/investigativejournal/7759/
<中間貯蔵施設>
福島原発を囲う、大熊町と双葉町の広大な敷地を環境省が中間貯蔵施設として購入。2割の敷地は地権者が首を縦に振らないため、その土地を避けて利用しているとのこと。中間貯蔵30年の期限までに残すところ12年、「最終処分場を確保しなければならないが、不可能ではないか?このまま最終処分地にするしかないのでは?」と問うと「確保するのが私の仕事です」と、環境庁の職員は危険なほど前向きな方でした。福島原発が見下ろせるよう展望台が設置され、汚染土や10万Bq/を超える焼却灰をシートで何重にも保護して埋めていると説明しますが、日の出処分場の汚染実態を知っているだけに、全く信用できません。
https://josen.env.go.jp/chukanchozou/
<サンライトおおくま>
中間貯蔵施設の敷地内に残された特養老人ホームです。地方には姥捨山のように老人ホームが林の中や海岸線にたくさんあります。ここは、原発から2キロの至近距離だったため、避難が早く死亡者はゼロでした。しかし、慌てて逃げた様子は館内全域に見てとれ、一時帰宅を利用して職員か管理会社の方かが個人情報だけはなんとかしなければと大きなフレコンバックに入れてはみたものの、結局捨て置くしかないと判断されたカルテの山がありました。個人の尊厳も根こそぎ奪うのが原発事故なのだと改めて感じました。ネズミなどの小動物に食い荒らされた薬の袋、職員室の廊下には剥がれ落ちた標語が。「逃げない、ごまかさない。嘘をつかない」東電役員に見せたいと写真に収めました。
<熊町小学校>
敷地内の線量計は2.159μSvを示し、雨樋の水が落ちる箇所は持参したシンチレーションカウンターで12.2μSvでした。二つ並ぶ一年生の教室には分厚い国語辞書が各自の机に置かれたまま。びっしりと付箋が貼られている。机の脇には色とりどりのランドセルが捨て置かれて、大事なランドセルも持たずに逃げなさいと指示された子どもたちは今20歳。どうしているのでしょう。下駄箱には靴がきちんと並んでいて上履きのまま逃げたこともわかります。自転車置き場には自転車が捨て置かれて朽ちようとしています。避難解除された少し離れた所にはピカピカの小学校が建てられ、避難解除されたがために補償も打ち切られた家族は子どもたちを此処で育てる選択を強いられているのです。
<浪江町の状況>
津波に襲われ、その後避難指示が出たために助けられなかった多くの犠牲者を出した浪江町。「東日本大震災・原子力災害伝承館」では本当の原発事故の被害は隠されているとして市民の手で建てられた「俺たちの伝承館」にも立ち寄り、被災直後と数年経っての街の写真などを見せていただきました。
その後原発直後に軽トラに牛を載せて何度も霞ヶ関や東電に抗議に来ていた吉沢さんの「希望の牧場」の看板を眺めながら牧場を見渡しましたが、暑いためか牛の姿は見えませんでした。パイナップルの皮とレタスを工場から届けてもらって食べている牛たちは甘くて肉質は柔らかいはずと案内してくれた今野寿美雄さん。放射能は怖くないと言っている人たちはこの牛の肉を食べられるのでしょうか。
持ち主が放棄した高濃度に汚染された山々は黄色い土を剥き出しにするほど剥ぎ取られ、原型を留めぬほど削り取られています。地盤沈下した請戸の浜の嵩上げに使われていると言います。幹線道路からは見えない所で里山の姿は変貌させられています。道路脇にも川にもフレコンバッグが積み上げられています。高濃度に汚染された津島地区の人々はクネクネと曲がった一車線の道を何時間もかけて避難しましたが、その道は事故後フレコンバッグを運び出すため真っ直ぐに整備されたのです。なんという皮肉。
風光明媚な山々。放射能さえなければドライブには最適な場所。8000bq/kg以下の汚染土はコンクリートに混ぜられ建築資材や舗装に使われています。被災者アパートに避難してきた子どもたちのガラスバッチ(簡易放射能測定器)の数値が余りに高いので調査すると汚染土コンクリートからの被ばくだと判明。そのアパートは取り壊されたと親戚が実際にそこに住んでいたと案内をしてくれた今野寿美雄さんは話してくださいました。環境省とは名ばかりの組織を使って利権の虜になった人々が全国津々浦々に汚染を拡散しているのです。
<残された民家>
菅野みずえさんのご自宅にも案内していただきました。菅野さんの家は大きく半年前にリフォームをしたばかりでした。1万人近くもの浪江町の住民が津島地区に分散して避難していました。しかし、NHKの「ネットワークでつなぐ放射線地図」の取材班によって線量が高いことを知らされ、避難したのです。菅野さんの家も避難者を大勢受け入れていました。
家の前には大きな通り門(長屋門)があり、2階は家を出るまでの次男三男が暮らすためのもの。大きな通り門は他には2軒しかなかったのに既に取り壊され、この素晴らしい通り門も壊すことになっているとのこと。修繕するには作業員の膨大な被ばくを伴うため苦渋の決断だとのこと。
母屋には目を見張る壁一面の古い神棚があり、これだけは残すことに決まったとのこと。その土地独特の建物や文化にも放射能は容赦なく襲いかかり絶滅させていくことに改めて怒りが沸いた。隣の長い長い間口の壮観な家も取り壊しが決まっているといいます。
<終わりに>
福島原発事故で汚染された土地にはソーラーパネルがあちこちに見られました。首都圏の電力確保のために原発を受け入れて事故を起こされ、故郷を泣く泣く追い出された人びとの土地が、ソーラーパネルしか受け入れられない土地になっていることはなんとも皮肉な話。本来なら地産地消で、人びとの豊かな営みと一体でなければならないものなのに。
福島現地を12年ぶりで見て周り、原発事故は、人々の生活はもちろん、その土地の文化、独特の風俗、伝統をも奪い取ってしまったのだと深く心に刻みました。
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*「原発と人類」:副会長の中川秀直元科学技術庁長官が5月に講演したものを映像と豊富な資料でまとめた冊子です。(送料含め1000円)*「隠されたトモダチ作戦―ミナト/ヨコスカ/サンディエゴ」
ジャーナリストのエィミ・ツジモトさんの渾身のレポートです。書店では入手しにくいので販売します。(送料含め2500円)*「なぜ日本は原発を止められないのか?安全神話に加担した政・官・業・学そしてマスコミの大罪!」青木美希 文藝春秋 (送料含め1100円)メールで、ご住所、お名前、電話番号、ご希望の書名、振込金額をお知らせください。
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