40年超え原発 の再稼働は許されません

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┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓     第68号 2021/5/5
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福井県知事が40年を超えた原発再稼働にゴーサインを出しました。チェルノブイリ原発事故の35年前には、原発の耐用年数は25年でした。2003年10月に制度改正が行われ、耐用年数は30年となり、運転延長10年を超える前に設備の経年劣化に関する技術的な評価などが義務付けられていましたが、多くの電力会社は津波対策や地震対策を怠り、東京電力は福島原発事故を起こしました。

2013年7月に法令は改正され、40年に達した原発は新規制基準による審査を受け、20年以内の延長が1回限り認められるとされました。原子炉内でどのように経年劣化が起こっているのか、長い間使われていなかった設備や数キロに及ぶ配管の損傷などへの不安を顧みず、経済優先を振りかざしての原発再稼働はレベル7の過酷事故を起こした国に許されることではありません。

既に自然エネルギーの設備費は格段に安くなり、燃料費はゼロ。電力会社が送電線を独占し、原発のために空き容量を確保し、自然エネルギーに使わせない状況を変えさせていかなければなりません。

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耳なし芳一とゴッホと原発
コロナ下の鎮魂を考える
小宮 武夫

10年前の原発事故で深々(しんしん)と天空から降る放射能の恐怖を味わった私たちは、今度は生態系を乱される棲家を失ったコロナウィルスの侵襲を受けている。原発はコロナに通じる。現代という神を知らない物質主義が産んだ、ちょうど癌のような私たちの分身でもあるのだ。

海外赴任でメキシコに勤務していた頃、初めての来訪者がすぐさま激しい下痢に見舞われるのをよく目にしたが、これを「モクテスマの復讐」と呼んで、メキシコ最後の王が亡霊となって征服された恨みを晴らしているのだと云い伝えられていた。霊魂を特に信じている訳ではないが、現代社会のおびただしい不条理な死者に対して鉄面皮で冷淡だった私たちが別世界の何物かによって(それを霊魂と呼んでもいい)復讐されていると考えてもおかしくはない。

昔の人々はだから不条理な死に対してこの世に受け入れられずさ迷っている霊魂を畏敬して彼らと共存していた。ラフカディオ・ハーンの「耳なし芳一」などそのよい例だ。琵琶法師の芳一が滅亡した平家の亡霊たちに招かれて毎夜墓場で琵琶を奏するのを不審に思った住職が経文を身体中に書き、耳は失われたが難を逃れた話である。が、亡霊の側から見れば、亡霊の鎮魂は世俗の経文によって阻まれたため芳一の耳は切り取られる。こうした鎮魂の不成立、あるいは周囲による阻止は鎮魂の当事者に必ず深い傷を残す。

耳を失うのはゴッホの耳切り事件も有名だ。当初ゴッホの狂気説で事件は片づけられたが、近年の研究では彼の理想の共同体を求める純真な心が周囲の世俗と折り合いがつかず、ついに彼をして耳を切る自傷に追い込まれたという説が有力である。彼はキリスト教徒で、草の根のひとつにも聖なる美を感じ絵に霊力を込めた。日本は霊力のあふれる理想郷として常に憧れていたようだ。しかし、アルルで日本を模した聖なる鎮魂の場も不成立に終わり、芳一と同様に自身を傷めて亡くなるのだ。

ゴッホの自画像に日本の坊主を模したものや耳を切り取って包帯を当てたものがある。何故かゴッホの包帯姿が私たちのマスク姿と照応して何か似ていると感じるのだ。それは昔、私たちがゴッホが憧れた心優しい共同体を持っていたのにバラバラになって、今コロナ下で本当は耳から血を流すような痛みを感じているからなのかも知れない。鎮魂の祈りを止められ、美しい共同体への企てを断念したゴッホや芳一と同じ状況があるからだろう。

しかし、ただで血を流す訳にはいかない。アフガンで無念の死を遂げた中村哲医師は生前夭折した息子の霊にこう語りかけた。「おい、中空で待て。お前が胸を張ってこの世に帰れるものを作ってやる。」

鎮魂とは追悼式をあげたり神社をデッチあげることではない。私たちの原発反対運動のように、どんなに小さなことでも死者たちが帰ってこられる故郷をつくっていかなくてはならない。それが生きている者の死者への鎮魂なのだ。自分もやがて死者となるのだから。

(編者注)
一般には「禍」を充てますが、コロナを悪者としてそれを退治すれば解決するようなことではなく、コロナそのものが、物質文明が創り出したものであるという意味で「下」を使っています。(小宮さんからの聴き取り)

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