不条理はマスクでは隠せない

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┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓     第57号 2020/5/10
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前回のメルマガ第56号でお伝えした「原発の防護服を医療現場に」に関して介護現場も防護服などが不足しているとのご指摘をいただきました。ご意見の通りです。既にいくつもの介護施設で集団感染が起きており、人手不足も問題になっています。電力会社には更なる追加の提供を呼びかけて行きます。皆様も是非お願い致します

国は、非常事態宣言を5月末まで延長すると発表しましたが、その根拠として発表した実効再生産数(一人の感染者が何人に感染させるか)の計算方法を問われた専門家会議の尾身副座長は、今はバタバタしているので、後日発表しますと逃げました。1週間経っても未だに計算式も元データの検査数なども発表していません。また、東京都も陽性率(検査数に対する陽性人数)が4月中旬は31.6%で高かったが、5月8日には7.6%になったと発表して自粛の成果が出ていると発表しましたが、その根拠となる検査数を発表していません。東京都がホームページで発表する数値には民間の検査は含めない方針を貫いており、市民の検証を阻んでいます。基礎データを公表しない、PCR検査数も増やさない態度は国際的にも批判を浴びており、先日も23カ国の総合評価で日本は最低の評価でした。

また、コロナ対策の遅れが指摘される中、黒川検事長の定年延長を正当化させるための「検察庁法改正案」を審議入りさせ、火事場泥棒だと批判を浴びていますが、ネットでは反対の投稿が1日で380万を超えるなど反対の声が高まっています。他にも農家の自家採種を禁じ、種苗メーカーからの購入が義務付けられる「種苗法」も審議入りします。
まずは、国民の命と生活をコロナから守ることを最優先にして欲しいと切に望みます。
(木村 結)

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原発とコロナ(その2)
―不条理はマスクでは隠せないー
小宮 武夫

1976年に書かれた「疫病と世界史」(中公文庫・佐々木昭夫訳)で著者マクニールは、たとえ核戦争の危機を乗り越えたとしても「人類は地球という惑星が未だかつて経験したことのない巨大な生態的な大変動の最中にあ」り(中略)「寄生する形の生物の侵入に対して人類がきわめて脆弱な存在であるという事実は覆い隠せるものではない」と危機感を募らせていた。

しかし、今日のパンデミックの最中でも、コロナはザラにある微生物でたまたま突然変異を起こしたに過ぎない、科学の力で敵を退治できるだろうと、大半の人が安易に思っているのではないか。だが、それは真実だろうか。

SERSやMARS等々、最近の疫病の頻発は幸い大惨事に至らなかったが、微生物の突然変異が突然ではなく恒常化していることを示している。普通寄生微生物(ウイルス)は地上の大きな生態系のバランスの中で安定的に一定の宿主に寄生している。それが頻繁に他の生物(人間)に寄生先を変えようとするのは、マクニールのいうように例え人間が微生物の侵入に脆弱な存在であるとしても、もっと巨大な生態系の変動、いわばバランスの破壊が微生物を狂気に駆り立てているのだ。破壊の主犯は人間でなくて誰というのか。真の敵はコロナではなく、新自由主義という謳い文句でグローバルに利潤を追求し生態系を狂わせる人間ではないのか。コロナを敵に仕立てて利益を得るのはこうした産業社会の権力者たちで、私たちはそのフェイクニュースに右往左往していると云えないだろうか。確かにコロナの拡大は局地戦で喰い止めなければならない。しかし、当面の敵を破っても同じ危機は再来する。

温暖化や生態系のバランスなど科学的に実証できないと無視する学者も多いが、真実は細部に宿る。身近な生活の中に目を凝らしてみると何か変な感じ、いつもと違う光景など、私たちを不条理に導く小さな真実が散らばっているのに気づく。

小説「ペスト」も主人公がネズミの死骸に目をとめることから始まる。コロナも自粛という行動変容や人気の絶えた街並みの違和感から不条理が始まる。しかし権力者は細部の真実が大きな不条理に成長することを嫌う。ひたすら自粛を勧めコロナを敵として戦わせようとする。人々は何かおかしいと感じるが、孤立無援で次第に疲弊し差別や絶望に巻き込まれてしまう。するとコロナはそれにつけ込んで病勢を増していく。医療崩壊と社会の分断である。かつて福島で起こった避難の問題も根は一緒だ。フェイクな放射能情報で人々は右往左往し、自粛と同じ無責任な政策で自主避難の果てに自殺者まで出た。

「ペスト」では、市民が市の淵にたちながらも病疫と戦い、信頼と友情を拡げていく。そこに描かれた連帯の基盤は、私たちが忘れかけた目に見えないものや自然への畏敬、妻や恋人や身近な人へのやさしさ、郷土への愛など市民が持つべき当たり前の、不条理に立ち向かう魂魄(こんばく)だ。

今からでも遅くない。私たちは今まで自然を破壊し人の心を孤立させ、不信と金銭欲に貶める原発に戦いを挑んできた。今や世界は死と闇に満ちているが恐れることはない。原発即廃止で鍛えた私たちの魂魄も変わらない。コロナも原発も人間が作った同じ根っこの不条理だと気づいた時、実はすでに私たちは手を取り合って無意識のうちに不条理と対極の世界に踏み込んでいるのだ。そこはコロナがもたらした死や闇を鎮め、自然エネルギーとITで郷土と自然を治癒する世界だ。

私たちが背負っている不条理は権力者がくれるマスクでは到底隠せるものではない。

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